健康管理

予防に勝る治療はない
定期検診は、健康状態を知る上でとても大切なことです。
病気を未然に防止するのに役立ちます。
また不幸にも悪いところが見つかっても、早期発見は早期治療につながります。
病歴を知ることは、とても大切です
動物病院に来院されると病歴等について多くの質問をさせていただくことになるため、口のきけないペットたちにかわって答えられるように、わかる人が連れて来るようにして下さい。
カルテにはこれまでの病歴・健康状態について記入されています。動物病院では当日の体温・脈拍・呼吸数・血圧等を記入し、鼻先から尾の先まで、身体一般検査を行います。
眼は口ほどにものをいう
眼は健康状態を知るための窓口です。眼を見ることによって貧血や黄疸、または感染症などを見つけることが出来ます。
動物病院では眼の角膜・虹彩・レンズ・眼底・網膜も同じように観察します。網膜の変化は、他のいろいろな病気と関係があるからです。
鼻が乾いたら病気だろうか?
ペットを飼っている方々の多くの人が、鼻が湿っていれば健康だと思っています。しかし、必ずしもそうではないのです。
鼻の様子である程度の一般状態を知ることが出来ますが、すべてがわかるのではなく、発熱をしているかどうかの一応の目安になる程度です。寝ている時は鼻が乾いていることも忘れてはいけません。
意外に多い耳の病気
ペットの耳道は深く、曲がっていて耳の奥や鼓膜は保護されていますが、湿りやすく風通しが悪いのが欠点で耳の垂れた犬はなおさらです。
耳が臭いませんか? よだれが多くでていませんか? 耳をひっかいたりしていませんか? 日頃から耳を観察し、検診を受けることをお勧めします。
口の中の手入れも、お忘れなく
まずはみなさん、歯磨きをしましょう。その時によく観察して、口臭はないか? 潰瘍や腫瘍はないか? 歯ぐきに歯槽膿漏はないか? 日頃からよく観察して、早めに検診を受けましょう。
歯磨きは小さいうちから始めると、上手に磨かせるようになります。指のまわりにガーゼを巻いて、そっとこすることからはじめ、次に歯ブラシを使います。歯ぐきから歯先へ優しくこすります。もちろんはじめの2~3週間は、1日1~2回やってみてください。慣れてきたら少し硬い布又は水をつけた歯ブラシでやってみて下さい。
決して人間の歯磨き粉は使わないで下さい、泡だっていやがったり、お腹をこわす原因となることもあります。
皮膚は健康のバロメーター
皮膚は病気を見つける窓口です。健康な動物ほど皮膚はみずみずしく、毛はつやつやしています。
ペットの健康状態は、皮膚と毛並にかなり正確にあらわれています。ペットの皮膚を注意して見て下さい。また行動をよく観察し、痒がってはいませんか? なめたりしていませんか? たくさん脱毛したり悪臭がしていませんか? もし気が付いたら早めに相談して下さい。微生物や寄生虫、またはアレルギーあるいはホルモン性の皮膚病の異常かもしれません。
ワクチンは保険
ワクチンの接種は健康管理には欠かせません。ワクチンを接種していれば、予防できる、重症化せずにすむ病気もありますので、必ず接種しましょう。
猫のトイレポーズに注意を
猫の下部尿路症候群の初期症状は、排便時のいきみとにているので早期に相談下さい。
猫下部尿路症候群は、通常4つの病気が関連しています。
① 膀胱炎・・・・・・膀胱内膜と壁の炎症のため、膀胱内に血液や粘液などがたまる原因になります。
② 尿石症・・・・・・膀胱内の塩類を含んだ尿や血液および粘液などと結晶成分が複雑な過程をへ結石が作られま す。
③ 尿道閉塞・・・・雌は尿道が太いので、めったに結晶や結石がつまることはないが、雄の尿道は、雌に比べて細く、尿道に結石や結晶がつまってしまうことがあります。
④ 尿毒症・・・・・血液中の有害な老廃物が体内に貯まることによっておこります。
尿道がつまれば、排尿できなくなり、膀胱がいっぱいになり、血液中の有害な老廃物が腎臓から排泄できななるのです。もし閉塞をすみやかに取り去らなければ、その猫は苦しんで死んでしまうかもしれません。
猫下部尿路症候群の予防法は?
いくつかのポイントがありますので注意。
○ 飲水について・・・・・・・新鮮な水を、常に飲めるようにしておく。少なくとも1日2~3回はとりかえる。
○ 食餌について・・・・・・・栄養のバランスがとれた食餌をさせてください。食卓の残り物や、特別なごちそうを与えることは注意して下さい。
○ 肥満について・・・・・・・太ったねこは、下部尿路症候群や他の病気に、比較的かかりやすいようです。ペットをスリムにしておくことは、良い保険に加入している様なものなのです。
○ 運動について・・・・・・・筋肉を鍛えるばかりでなく、全般的な健康を保つ意味でも、大切なことです。
○ トイレについて・・・・・・絶えずきれいにして、尿の状態を常に注意して見るように心がけてください。(特に血液の混入の有無。)
夏になると、ノミ・ダニ・しらみ等外部寄生虫に注意・・・

この時期多くの犬・猫・ウサギ・フェレット・ハムスターなどが、外部寄生虫に悩まされます。
虫に咬まれて、アレルギーを起こすような問題を生じます。何の寄生虫にどんなレベルの障害を受けているのか、動物病院で診察を受けて下さい、寄生虫の種類によって治療法が異なることがあります。
ノミ、ダニに関して、最近では、スポット滴下型ののものや、内服型のものが使用されています。薬品類を使用する前に、必ず動物病院で相談をしてからにしましょう。
犬の飼い方≪方程式≫
生後日数
25日目・・・・・・・内部寄生虫駆虫
30日目・・・・・・離乳開始⇒55日頃までに終わらせる
40日目・・・・・・検便・乳歯および咬合の検査
40~55日目・・・親ゆずりの免疫がない犬はこの時期にDHPワクチン接種
2カ月前後・・・・・第1回目 DHLPワクチン接種および検便・乳歯および咬合検査
3カ月・・・・・・・第2回目 DHLPの追加接種(以降毎年1回接種)・検便
4カ月目・・・・・・狂犬病予防注射接種(以降毎年1回接種)して登録
5カ月目・・・・・・検便      4~6カ月・・・この時期避妊・去勢手術
6カ月・・・・・・・検便(以降春夏秋冬年4回検便)
7カ月目・・・・・・歯に検査 この頃から発情がはじまります
7歳・・・・・・・・7歳以降は食餌に良質のタンパク質を混ぜる
7~12歳・・・・・年2回 精密検査を受ける
13歳以上・・・・・年2~3回 必要に応じて精密検査を受ける
● フィラリアの予防処置:内服薬を5月~11月まで月1回服用させる
夏を過ごした犬は、血液検査を受けてから服用させる。
● 条虫予防のために月1回 ノミの忌避剤を塗布する。
  《犬の栄養学にもとづいたドッグフードが理想である。》
猫の飼い方《方程式》
生後日数
25日目・・・・・・内部寄生虫駆虫
30日目・・・・・・離乳開始⇒55日頃までに終わらせる
親ゆずりの免疫がない猫は3種混合ワクチンと白血病ワクチン接種
40日目・・・・・・検便・乳歯および咬合の検査
2カ月前後・・・・・猫の3種混合ワクチン・猫白血病ワクチン・検便・乳歯および咬合検査
3カ月前後・・・・・猫の3種混合ワクチン追加接種・猫白血病ワクチン追加接種・検便
(以降毎年1回追加接種)
5カ月目・・・・・・検便         3~5カ月の時期に避妊・去勢手術
6カ月目・・・・・・検便(以降春夏秋冬年4回)   ↑
7カ月目・・・・・・歯の検査    6カ月~10カ月 発情がはじまります、早い子は4カ月で発情しています
10カ月                           ↓
7歳  ・・・・・・7歳以降は食餌に良質のタンパク質をまぜる
7歳~12歳・・・・年2回  精密検査を受ける
13歳以上・・・・・年2~3回  必要に応じて精密検査を受ける
●条虫予防のために月1回 ノミの忌避剤を塗布する。
また注射処置をすれば6カ月に1回ですむ方法もありますので、相談ください。
●黄色脂肪症や子猫の骨の病気などの予防のため適切な食餌を与えてください。
  (猫の栄養学にもとづいたキャットフードが理想である。)